大相撲名古屋場所(愛知・IGアリーナ)は2026年7月16日に5日目を終え、序盤戦が終了しました。ふたを開けてみれば、横綱・大の里が2勝3敗と大きく出遅れ、前頭筆頭・藤ノ川が両横綱を連破して2日連続金星、綱取りの大関・霧島にも5日目に土がつくという、まさに「大荒れ」の5日間。三役以上の全勝力士は早くも消滅し、勝ちっ放しは平幕の若ノ勝と獅司の2人だけです。本記事は序盤5日間の取組結果を一次情報ベースで振り返る「答え合わせ」です。
この記事でわかること
- 藤ノ川が大の里・豊昇龍を連破した2日連続金星の中身とSNSの熱狂
- 休場明けの横綱・大の里、2勝3敗の内訳(差し違えの一番を含む)
- 綱取り・霧島の初黒星と豊昇龍・琴桜・安青錦ら上位陣の現在地
- 序盤5日間・上位陣の星取表と、全勝で残った平幕2人
- 中盤戦(6日目以降)の見どころと注目ポイント
【大波乱】藤ノ川が2日連続金星、IGアリーナが揺れた序盤戦
今場所序盤の主役は、間違いなく前頭筆頭・藤ノ川です。2日目に横綱・大の里を突き落としで破って金星を挙げると、3日目には横綱・豊昇龍も逆転の突き落としで撃破。2日連続で金星を奪う離れ業をやってのけました。小さな体で上位に真っ向から挑む相撲は場所前から注目されていましたが、両横綱を続けて食う展開は想像を超えていたと言っていいでしょう。
両横綱を連破した2番の中身
2日目の大の里戦は、横綱の圧力を受けながら土俵際で体を開き、突き落としで逆転。3日目の豊昇龍戦も、攻め込まれてからの逆転の突き落としでした。どちらも「負けそうな流れから最後にひっくり返す」勝ち方で、土俵際の粘りと反応の鋭さが際立ちます。正面から当たって圧倒したわけではないぶん、上位陣にとっては「捕まえたはずなのに土俵を割らされる」薄気味悪さの残る相手になったはずです。
SNSも熱狂、懸賞ラッシュと「武将隊」バズ
この活躍にX(旧Twitter)も沸きました。「見ていて気持ちいい」「荒れてる場所で一番目立ってる」と称賛の投稿が相次ぎ、藤ノ川の取組に懸賞が50本を超えて積まれたことも話題に。また場所そのものの話題としては、名古屋おもてなし武将隊の織田信長が観戦する姿が「横綱より目立っている」と拡散されるなど、土俵の外でもIGアリーナ発の話題が続いています。チケットは全日程完売と、会場の熱気も数字に表れています。
休場明けの横綱・大の里、誤算の2勝3敗
一方、深刻なのが横綱・大の里です。左肩のけがからの復帰場所となった今場所、初日に新三役の義ノ富士に敗れると、2日目は藤ノ川に突き落とされてまさかの連敗スタート。3日目に隆の勝を押し出して今年1月場所以来となる白星をようやく挙げたものの、序盤5日間を2勝3敗で折り返すことになりました。
4日目は物言いの末の差し違え、豪ノ山に初金星
特に痛かったのが4日目の豪ノ山戦です。土俵際の攻防で一度は大の里に軍配が上がりましたが、物言いがつき、協議の結果は軍配差し違え。大の里の足が先に出ていたと判断され、豪ノ山(東前頭2枚目)に初金星を許しました。土俵際で体を飛ばす苦しい相撲を強いられた時点で、本来の圧力が戻り切っていないことは明らかで、結果以上に内容が課題を物語る一番でした。
5日目に2勝目、立て直しの兆しは見えた
それでも5日目は美ノ海を正面から押し出して2勝目。攻め込まれる場面のない完勝で、Xのファンからも「ちょっとずつ良くなってる」「一安心」と安堵の声が上がりました。休場明けの横綱が場所のなかで状態を上げていくのはよくある経過です。序盤の3敗は重い数字ですが、5日目の内容には確かな立て直しの兆しがありました。
| 日付 | 相手 | 勝敗 | メモ |
|---|---|---|---|
| 初日(7/12) | 義ノ富士 | ● | 復帰場所は黒星発進 |
| 2日目(7/13) | 藤ノ川 | ● | 突き落としで金星配給、連敗 |
| 3日目(7/14) | 隆の勝 | ○ | 今年1月場所以来の白星 |
| 4日目(7/15) | 豪ノ山 | ● | 物言い→差し違えで3敗目、豪ノ山初金星 |
| 5日目(7/16) | 美ノ海 | ○ | 押し出しで完勝、内容改善 |
綱取り・霧島に初黒星、豊昇龍は4勝1敗で首位圏
優勝争いの軸と見られていた上位陣にも、5日目に大きな動きがありました。
4連勝の霧島、平戸海に止められる
綱取りに臨む大関・霧島は4日目まで危なげなく4連勝としていましたが、5日目に東前頭3枚目・平戸海に押し出され、今場所初黒星。Xでは「綱取りに影響は?」と心配する声の一方、「まだ序盤」「ここから集中し直せばいい」と冷静な受け止めも目立ちました。綱取りの評価は最終的な成績と内容で決まるもので、序盤の1敗が即座に致命傷になるわけではありません。ただし、この先の星の落とし方次第で意味が変わってくるのは確かです。
豊昇龍は1敗死守、カド番・琴桜は黒星先行の気配
横綱・豊昇龍は3日目に藤ノ川へ金星を許したものの、4日目は美ノ海を突き落とし、5日目は豪ノ山をとったりで下して4勝1敗。両横綱がそろって白星を挙げたのは、実は5日目が今場所初めてでした。カド番の大関・琴桜は3勝2敗と星が伸びず、5日目は大関復帰を目指す関脇・安青錦に寄り切られて2敗目。その安青錦は4日目に義ノ富士に初黒星を喫した以外は取りこぼしがなく、4勝1敗と好調です。落ち着いた相撲ぶりに、復帰への期待の声が日に日に大きくなっています。
序盤5日間の星取表と、全勝で残った平幕2人
序盤5日間の上位陣の成績を一覧で整理します。勝敗は日本相撲協会の公式発表および各社報道ベースです。
| 力士(地位) | 初日→5日目 | 成績 | 序盤の評価 |
|---|---|---|---|
| 豊昇龍(横綱) | ○○●○○ | 4勝1敗 | 藤ノ川戦以外は安定、首位圏 |
| 大の里(横綱) | ●●○●○ | 2勝3敗 | 休場明けの誤算、5日目に兆し |
| 霧島(大関・綱取り) | ○○○○● | 4勝1敗 | 5日目に平戸海へ初黒星 |
| 琴桜(大関・カド番) | ○○●○● | 3勝2敗 | 安青錦に敗れ2敗目 |
| 安青錦(関脇) | ○○○●○ | 4勝1敗 | 大関復帰へ視界良好 |
| 藤ノ川(前頭筆頭) | 金星2個 | - | 両横綱を連破、今場所の台風の目 |
| 若ノ勝(平幕) | ○○○○○ | 5戦全勝 | 全勝は獅司と2人だけ |
| 獅司(平幕) | ○○○○○ | 5戦全勝 | 波乱の場所を象徴する勝ちっ放し |
見ての通り、5日目を終えて全勝は平幕の若ノ勝と獅司の2人のみ。三役以上の無敗力士は早くも消えました。Xでも「無敗は平幕の2人だけって何が起きてる?」と、この星取り自体が波乱の象徴として語られています。上位が星をつぶし合う場所は、往々にして終盤まで優勝の行方が読めない混戦になります。
中盤戦(6日目以降)の見どころ
序盤の結果を踏まえると、中盤戦の焦点は次の3点に整理できます。
優勝争いの本格的な形が見えてくるのは中日(8日目)から中盤の終わりにかけて。現時点で4勝1敗の豊昇龍・霧島・安青錦が中心線ですが、序盤にこれだけ波乱が続いた場所です。平幕勢の走り具合によっては、終盤まで縺れるサバイバルレースになる可能性が十分にあります。
よくある質問
Q. 序盤3敗の大の里、途中休場の可能性は?
現時点で休場を示唆する情報はなく、5日目は内容の伴う完勝を挙げています。左肩のけがからの復帰場所で、場所のなかで状態を上げている経過と見るのが自然です。ただし横綱の星が黒星先行のまま進んだ場合、進退や休場が取り沙汰されやすくなるのも事実で、中盤の星のつぶれ方次第では議論が再燃する可能性はあります。
Q. 霧島の「綱取り」の条件は? 初黒星で消えた?
横綱昇進の一般的な目安は「2場所連続優勝か、それに準ずる成績」です。序盤の1敗で綱取りが消えるわけではありませんが、優勝争いに最後まで絡み、内容の伴う高水準の成績を残すことが前提になります。6日目以降にどれだけ連勝を積み直せるかが生命線です。
Q. 今場所の会場「IGアリーナ」とは?
名古屋場所の会場となっている愛知県の新しい大型アリーナです。従来の愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)に代わる会場として使用されており、今場所の入場券は全日程完売。連日の熱気に加え、名古屋おもてなし武将隊の織田信長が観戦する姿がSNSで話題になるなど、会場発の話題も豊富です。
Q. 6日目以降、まず注目すべき取組は?
第一に、全勝の若ノ勝・獅司の星がどこまで続くか。第二に、大の里が連続して安定した内容で白星を重ねられるか。そして中盤後半に組まれてくる上位同士の直接対決です。特に4勝1敗トリオ(豊昇龍・霧島・安青錦)が直接ぶつかる一番は、優勝争いの分水嶺になります。
まとめ
名古屋場所の序盤5日間は、藤ノ川の2日連続金星、大の里の2勝3敗、霧島の初黒星、そして全勝が平幕2人だけという、波乱ずくめの内容で幕を閉じました。ただ、荒れる場所は面白い場所でもあります。上位が星をつぶし合い、若手と平幕が土俵を沸かせる今場所は、中盤以降さらに見どころが増していくはずです。大の里が5日目の内容を続けられるのか、霧島が綱取りの望みをつなぐのか、そして平幕の全勝がいつまで走るのか。6日目からの中盤戦も、ozumo.jpで答え合わせを続けていきます。
※本記事の勝敗・決まり手は日本相撲協会の公式発表および各社報道に基づきます。展望・評価に関する記述は取組内容からの推測を含み、確定情報ではありません。
