大相撲名古屋場所は2026年7月24日、13日目を迎えた。優勝争いの中心となったのは、ともに2敗で並んでいた西関脇・安青錦と東大関・霧島の直接対決である。この一番を安青錦が肩透かしで制し、11勝2敗で単独トップに立った。
敗れた霧島は10勝3敗。今場所は横綱昇進をうかがう位置にいたが、この黒星で綱取りは厳しくなった。3敗には霧島のほか、熱海富士・尊富士・獅司の3人が並び、追う顔ぶれは4人となっている。
一方で、上位陣の苦戦も目立った。横綱・豊昇龍は関脇・熱海富士に寄り倒しで敗れ7勝6敗。横綱・大の里は前頭13枚目・尊富士を寄り切って7勝目を挙げたが、こちらも7勝6敗である。13日目を終えて両横綱がそろって7勝6敗という、めったに見ない星勘定になった。
この記事でわかること
- 名古屋場所13日目(2026年7月24日)の優勝争いの結果と星取状況
- 安青錦が霧島との2敗対決を制した一番の中身と、残り2日で有利になった理由
- 霧島の綱取りがどこまで遠のいたか
- 両横綱がそろって7勝6敗という異例の状況と、14日目の勝ち越しをかけた一番
- 平幕・尊富士と獅司を含めた残り2日の優勝争いの構図
名古屋場所13日目の総括|安青錦が単独トップ、3敗に4人がひしめく
13日目を終えた時点の優勝争いは、2敗が安青錦ひとり、3敗が4人という形になった。まずは上位の星取を一覧で確認しておく。
| 力士 | 番付 | 13日目終了時 | 13日目の結果 |
|---|---|---|---|
| 安青錦 | 西関脇 | 11勝2敗 | 霧島に肩透かしで勝ち |
| 霧島 | 東大関 | 10勝3敗 | 安青錦に敗れる |
| 熱海富士 | 東関脇 | 10勝3敗 | 豊昇龍に寄り倒しで勝ち |
| 尊富士 | 西前頭13 | 10勝3敗 | 大の里に寄り切りで敗れる |
| 獅司 | 西前頭14 | 10勝3敗 | 琴櫻に敗れる |
| 豊昇龍 | 東横綱 | 7勝6敗 | 熱海富士に敗れる |
| 大の里 | 西横綱 | 7勝6敗 | 尊富士に寄り切りで勝ち |
2敗と3敗の差はわずか1つだが、安青錦は上位との対戦をすべて終えている。この点が残り2日の見え方を大きく変えている。以下、13日目の主な取組を順に見ていく。
安青錦が霧島との2敗対決を肩透かしで制す|3度目の優勝へ前進
13日目の結びに近い一番として組まれたのが、ともに10勝2敗で並んでいた安青錦と霧島の対戦だった。勝てば単独トップ、負ければ後退という、優勝争いの分岐点そのものの取組である。
図解|13日目の主な取組
安青錦 ○ 肩透かし ● 霧島
2敗対決。土俵際の逆転で安青錦が11勝2敗、単独トップへ
熱海富士 ○ 寄り倒し ● 豊昇龍
関脇が横綱を撃破。熱海富士10勝3敗、豊昇龍は7勝6敗
大の里 ○ 寄り切り ● 尊富士
横綱が7勝目。2敗だった尊富士を3敗に引きずり下ろす
琴櫻 ○ ● 獅司
大関が平幕の勢いを止め、獅司は10勝3敗に後退
土俵際の逆転|勝負を分けた一瞬
決まり手は肩透かし。押し込まれた形から、土俵際で相手の勢いを利用して体をかわし、逆転で決着をつけた一番だった。真っ向から圧倒しての白星ではなく、際で残して勝ちを拾った内容である。
この一番の勝ち負けは、そのまま優勝争いの並びを変えた。安青錦が勝ったことで2敗は1人だけになり、霧島は3敗の集団に落ちた。1番の結果で状況が反転した点で、13日目の中では最も重い取組だった。
2横綱2大関との対戦が終了|残り2日の日程面の優位
この勝利で、安青錦は2横綱2大関との対戦をすべて終えたことになる。優勝争いで先行しているうえに、残り2日の相手が上位陣ではないという点は小さくない。
星の差が1つしかなくても、これから横綱・大関と当たる力士と、その対戦を終えている力士とでは、残りの負担がまったく違う。安青錦が有利と見られているのは、星の並びだけでなくこの日程面の事情による。
1場所での大関復帰を決めた勢いのまま
安青錦は11日目に10勝目を挙げ、1場所での大関復帰をすでに決めている。1969年以降では8例目となる返り咲きだった。番付を戻すという目標を早々に達成したうえで、そのまま優勝争いの先頭に立った形になる。
師匠は安治川親方(元関脇・安美錦)。今場所は、大関復帰と優勝争いという2つの目標がそろって視界に入る展開になっている。優勝すれば3度目となる。
追う3敗の4人|霧島・熱海富士・尊富士・獅司
13日目を終えて3敗は4人。大関から前頭14枚目まで番付の幅が広く、それぞれ置かれた状況が異なる。
| 力士 | 番付 | 今場所の位置づけ |
|---|---|---|
| 霧島 | 東大関 | 綱取りをうかがっていたが13日目に3敗目 |
| 熱海富士 | 東関脇 | 13日目に横綱・豊昇龍を破って踏みとどまる |
| 尊富士 | 西前頭13 | 12日目まで2敗。13日目に大の里に敗れ後退 |
| 獅司 | 西前頭14 | 12日目まで10勝2敗。13日目に琴櫻に敗れ後退 |
霧島は3敗目で綱取りが遠のく
霧島にとって、この日の黒星は重い。横綱昇進の判断では「優勝または優勝に準ずる成績」が目安とされる。10勝3敗となり、残り2日を全勝しても12勝2敗。安青錦が現在2敗で先行しているため、単独優勝の可能性は自力では残っていない。
もっとも、大関としての成績自体は10勝を挙げており、悪い場所ではない。綱取りという文脈で見たときに、今場所での決着が難しくなったということである。
熱海富士が横綱・豊昇龍を寄り倒して10勝3敗
熱海富士は横綱・豊昇龍を寄り倒しで下し、10勝3敗とした。関脇の地位で横綱を破っての2桁勝利であり、優勝争いにも残っている。
3敗の4人の中では、番付・内容ともに上位に食い込んできた印象が強い。残り2日の相手次第では、まだ十分に賜杯争いに絡む位置にいる。
平幕の尊富士・獅司も3敗で追走
尊富士は12日目終了時点で2敗と、トップに並んでいた。13日目に横綱・大の里と当たり、寄り切りで敗れて3敗に後退している。前頭13枚目という下位からここまで来ており、平幕優勝の可能性を残したまま終盤に入った。
獅司も12日目まで10勝2敗だったが、13日目に大関・琴櫻に敗れて10勝3敗となった。前頭14枚目でこの成績であり、こちらも優勝争いの圏内に踏みとどまっている。大関に阻まれた形だが、番付を考えれば十分に健闘した内容である。
両横綱がそろって7勝6敗|14日目に勝ち越しをかける
今場所を象徴しているのが、横綱2人の星勘定である。豊昇龍は熱海富士に敗れて7勝6敗。大の里は尊富士を破って7勝目を挙げたが、こちらも7勝6敗。13日目を終えて、両横綱がそろって勝ち越しを決められていない。
図解|13日目終了時点の構図
2敗(単独トップ)
安青錦(西関脇・11勝2敗)/上位との対戦は終了
3敗(4人)
霧島・熱海富士・尊富士・獅司/大関から前頭14まで
両横綱
豊昇龍・大の里ともに7勝6敗/14日目に勝ち越しをかける
横綱が2人そろって13日目まで勝ち越しを決められないのは、めったにない状況である。14日目は両者とも8勝目、つまり勝ち越しがかかる一番になる。優勝争いとは別に、ここも今場所終盤の焦点のひとつだ。
大の里については、13日目に2敗でトップに並んでいた尊富士を止めたという点で、結果的に優勝争いの流れにも影響を与えた。横綱として下位の勢いを止めた一番になった。
残り2日の優勝争いの見どころ
14日目と千秋楽を残して、優勝争いは安青錦が1つリードする形になった。残り2日で考えられる展開を整理しておく。
| 14日目の展開 | 優勝争いへの影響 |
|---|---|
| 安青錦が勝ち、3敗勢が全員敗れる | 14日目で安青錦の優勝が決まる可能性が出る |
| 安青錦が勝ち、3敗勢に勝ち残りがいる | 2敗と3敗のまま千秋楽へ持ち越し |
| 安青錦が敗れ、3敗勢に勝者が出る | 3敗で並び、千秋楽は混戦に |
安青錦が優勝を決める条件
安青錦が2敗を維持したまま、3敗の4人が全員脱落すれば、千秋楽を待たずに優勝が決まる形になる。ただし3敗が4人もいる以上、全員が同じ日に敗れる展開はそう多くない。
現実的には、千秋楽まで持ち越して決着というシナリオが中心になる。報道によれば14日目には尊富士と安青錦、熱海富士と獅司という組み合わせが伝えられており、3敗同士の対戦が組まれれば、その時点で追う側が1人減ることになる。取組編成は当日に確定するため、実際の割は日本相撲協会の発表で確認したい。
平幕優勝の可能性は残っているか
尊富士(前頭13枚目)と獅司(前頭14枚目)はともに3敗。安青錦が残り2日で1つでも落とし、平幕側が2連勝すれば並ぶ計算になる。数字のうえでは平幕優勝の目はまだ消えていない。
ただし追う側は複数いるため、3敗勢同士がつぶし合えばその分だけ道は狭くなる。上位との対戦を終えている安青錦が有利という見方が中心なのは、この構図によるものだ。
よくある質問
Q. 名古屋場所13日目のトップは誰ですか?
A. 西関脇・安青錦です。13日目に東大関・霧島を肩透かしで破って11勝2敗となり、2敗の単独トップに立ちました。
Q. 13日目終了時点で3敗の力士は誰ですか?
A. 霧島(東大関)、熱海富士(東関脇)、尊富士(西前頭13枚目)、獅司(西前頭14枚目)の4人が10勝3敗で追っています。
Q. 霧島の綱取りはまだ可能性がありますか?
A. 13日目に3敗目を喫し、厳しくなりました。横綱昇進の目安は優勝または優勝に準ずる成績とされますが、残り2日を全勝しても12勝2敗で、2敗で先行する安青錦を自力で上回ることはできません。
Q. 両横綱の成績はどうなっていますか?
A. 豊昇龍・大の里ともに7勝6敗です。豊昇龍は13日目に関脇・熱海富士に寄り倒しで敗れ、大の里は前頭13枚目・尊富士を寄り切って7勝目を挙げました。両者とも14日目に勝ち越しがかかります。
Q. 安青錦が優勝すると何回目ですか?
A. 3回目の優勝になります。安青錦は11日目に10勝目を挙げ、1場所での大関復帰もすでに決めています(1969年以降では8例目の返り咲き)。
Q. 平幕優勝の可能性はありますか?
A. 数字のうえでは残っています。尊富士と獅司がともに3敗で、安青錦が残り2日で星を落とせば並ぶ計算です。ただし3敗勢が複数いるため、追う側同士の対戦次第で可能性は絞られていきます。
まとめ
名古屋場所13日目は、安青錦が霧島との2敗対決を肩透かしで制し、11勝2敗で単独トップに立った。土俵際の逆転による1勝が、そのまま優勝争いの並びを変えた格好である。
霧島は3敗目で綱取りが遠のき、熱海富士・尊富士・獅司と合わせて3敗が4人。番付は大関から前頭14枚目まで幅広く、追う側の顔ぶれは今場所らしい混戦模様になっている。
そして両横綱はそろって7勝6敗。14日目は優勝争いと並行して、豊昇龍・大の里の勝ち越しがかかる一番も焦点になる。安青錦が上位との対戦を終えている分だけ有利だが、3敗が4人残っている以上、千秋楽まで分からない終盤戦である。
主な出典:日刊スポーツ、スポーツ報知、デイリースポーツ、日本経済新聞、dメニュースポーツ(取組速報)
