相撲などで相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえることは、相撲では「残る(のこる)」といいます。土俵際で踏みとどまり、外へ出ずにこらえることを指す言葉です。
クイズやクロスワードでこの設問に答える場合は、指定された文字数によって「ねばる(粘る)」「こたえる(堪える)」なども正解になります。文字数別の候補は本文の表で整理しました。
もうひとつ、相撲を観戦していて気になるのが、取組前に力士が行うポーズや構えの名前です。あのしゃがんだ姿勢、足を踏みおろす動き、両手を広げる所作——これらにはすべて固有の名前と意味があります。この記事では、設問の答えと、相撲の構え・ポーズの名前一覧をまとめて解説します。
この記事でわかること
- 「相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえる」の相撲での言い方と、文字数別の答え
- 残る・粘る・こたえるの使い分けと、実況で実際に使われる言葉
- 取組前の構え・ポーズ5つの名前と、それぞれの意味
- 日本相撲協会が示す相撲基本動作の型
- 取組用語・四つ身・化粧廻し・横綱土俵入りの型まで一覧で確認できる
「相撲で相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえる」とは?文字数別の答え
相撲などで相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえることは「残る(のこる)」といいます。辞書に相撲の語義が載っているのは、この語だけです。
クイズやクロスワードの設問としてこの言い回しが出るときは、答えのマス目の数で候補が変わります。まず辞書の裏づけを確認してから、文字数別の候補を見てください。
辞書に相撲の語義があるのは「残る」
「残る」にはデジタル大辞泉が「相撲で、相手の攻めを踏みこらえる」という語義を立てています。設問とほぼ同じ意味です。
精選版日本国語大辞典も「残る」に「相撲で、土俵ぎわまでまだ余地がある。また、技をかけられて、まだ倒れない状態にある」という語義を載せています。つまり、単に我慢することではなく、土俵の内側に体をとどめて負けを免れている状態を指すのが「残る」です(出典:コトバンク「残る」)。
いっぽう「粘る」「こたえる」は、辞書では相撲固有の語義が立っていません。「粘る」はデジタル大辞泉で「長時間根気よくがんばる」、「こたえる」は「耐える。こらえる。がまんする」と説明される一般語で、相撲の場面に転用して使われている言葉です(出典:コトバンク「粘る」「堪える」)。
文字数別の答え候補
答えのマス目が3つなら「のこる」、4つなら「こたえる」が有力です。ひらがな6文字なら「もちこたえる」がそのまま入ります。
| 文字数 | 答えの候補 | 相撲でのニュアンス |
|---|---|---|
| 3文字 | のこる(残る) | 土俵際で踏みとどまる。辞書に相撲の語義がある第一候補 |
| 3文字 | ねばる(粘る) | 劣勢から腰の強さで持ちこたえる。実況でも頻出 |
| 3文字 | しのぐ(凌ぐ) | 攻めをやり過ごして体勢を戻す |
| 4文字 | こたえる(堪える) | 攻めをじっと受けて我慢する。設問の「辛抱強く」に最も近い一般語 |
| 4文字 | こらえる(堪える) | 「こたえる」と同語源。踏みこらえる形で使う |
| 4文字 | ふんばる(踏ん張る) | 足で床を押して体を止める。俵に足をかけた場面で使う |
| 6文字 | もちこたえる(持ちこたえる) | 設問の言い回しそのまま |
相撲界で実際に使われている言い方
土俵際の場面で最もよく耳にするのは「よく残した」「残った」で、次に「粘った」「踏ん張った」が続きます。
実況や解説、ファンの投稿を見ていくと、相撲の現場では「相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえる」という長い言い方はせず、短く「よく残した」「土俵際で粘った」「足腰がいい」と表現します。頻度としては「残った」系が最も多く、「こたえた」は比較的少ない印象です(編集部調べ)。
設問に答えるときは「残る」、観戦して感想を語るときは「よく残した」「粘った」と使い分けると自然です。
相撲の構え・ポーズには名前がある
相撲の構えやポーズには蹲踞・塵手水・四股・仕切り・立ち合いという名前があり、いずれも神事に由来する所作とされています。
ここからは所作の話です。なお、一般には「ポーズ」「構え」と呼ばれますが、相撲界では「所作(しょさ)」や「型」と呼びます。ひとつひとつが競技動作というより、土俵を清め、相手と神に敬意を示すための作法として受け継がれてきたものです。
日本相撲協会は「相撲基本動作」として十の型を示しています。気鎮めの型・塵手水の型・四股の型・伸脚の型・仕切の型・攻めの型・防ぎの型・四つ身の型・反りの型・土俵入の型です(出典:日本相撲協会公式資料「相撲基本動作」)。
この十の型を土台に、股割りと均整の型を加えた12種で構成されているのが「相撲健康体操」です。相撲の稽古の型と、一般向けの体操を分けて覚えておくと混乱しません。
取組前の基本動作5つと名前【図解】
取組前の動作は、蹲踞→塵手水→四股→仕切り→立ち合いの順に進みます。この間に塩や力水で身を清めます。
この流れを知っておくだけで、相撲観戦がぐっと楽しくなります。以下に取組前の基本的な動作の順序と名前を整理します。なお塩と力水は十両以上の取組で行われ、時間に余裕のある幕下上位の取組でも行われることがあります。
蹲踞(そんきょ)——しゃがむ姿勢の名前と意味
蹲踞とは、つま先立ちのまま膝を左右に開いて腰を深く下ろし、上体をまっすぐに保った姿勢のことです。
両手は膝の上に軽く置き、顎を引いて背筋を伸ばします。「相撲座り」と呼ばれることもあり、相手や土俵に敬意を表す意味があるとされます。花道から控えに入るときや、塩をまく前など、取組の随所でこの姿勢が用いられます(笹川スポーツ財団より)。
「仕切り直前のしゃがんだ姿勢の名前は?」と聞かれたときの答えも、この蹲踞です。
塵手水(ちりちょうず)——手を広げるポーズの意味
塵手水とは、蹲踞の姿勢で揉み手をしてから拍手を一つ打ち、両手を左右に広げて掌を返す一連の動作のことです。
「塵を切る」「手水を切る」とも呼ばれます。もともとは相撲が野外で行われていた名残で、地面の草や露で手を清めたことが由来とされています。現在は「手に何も持っておらず、正々堂々と戦う」という潔白の意思を相手に示す所作として受け継がれています(Wikipedia「塵手水」より)。
四股(しこ)——足を踏みおろすポーズの意味
四股とは、両足を大きく開いて構え、片足を高く上げてから力強く地面を踏みおろす動作のことです。左右交互に行います。
もともと「醜(しこ)」と書いた歴史があり、地中に潜む邪気や悪霊といった醜いものを踏み固め、大地を鎮める神事として生まれたとされます。現代でも足腰の強化・体幹づくりの基本稽古として欠かせない動作で、力士は稽古で毎日数百回踏むことがあります(日本相撲協会公式サイトより)。
仕切り(しきり)——向かい合う構えの意味
仕切りとは、両力士が土俵中央の仕切り線の前で向かい合い、腰を下ろして両手を仕切り線の近くにつく構えのことです。
立ち合いの前に精神を集中させ、呼吸を整えるための動作です。仕切りの制限時間は幕内4分・十両3分・幕下以下2分と定められており、制限時間内に呼吸が合えば立ち合いに移ります(日本相撲協会公式サイトより)。
立ち合い(たちあい)——取組開始の瞬間
立ち合いとは、仕切りの状態から両力士が同時に立ち上がり、取組を開始する瞬間のことです。
両力士が呼吸を合わせて手をついてから立ち上がることが原則とされており、タイミングがずれた場合は「待った」がかかることもあります。立ち合いの出来がその後の勝負の流れを大きく左右するため、力士にとって最も重要な場面のひとつです。
土俵際で持ちこたえるときの体の使い方
土俵際で残れるかどうかは、腰の低さと足の位置で決まります。俵に足をかけて体を起こせれば残り、上体が先に出れば負けです。
押し込まれたとき、力士は俵(土俵の外周に埋められた俵)を足の裏で捉えて踏みとどまります。このとき上体が土俵の外へ倒れ込む前に腰を落とし、重心を土俵の内側へ戻せると「残った」状態になります。逆に、足が俵を越える、または上体が先に落ちると負けになります。

残った末に、相手を抱えたまま体をそらせて後ろへ投げ返す技が「うっちゃり」です。土俵際で持ちこたえる強さは「粘り腰」と呼ばれ、逆転の巧みな力士には「土俵際の魔術師」という呼び名がつくこともあります(編集部調べ)。
取組に関する基本用語一覧
取組の用語は、勝敗の呼び方と体勢の呼び方に大きく分かれます。まとめて見ておくと実況が聞き取りやすくなります。
| 用語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 取組 | とりくみ | 相撲の試合のこと。「割」とも言い、本場所の取組は「本割」と呼ぶ |
| 残る | のこる | 土俵際などで相手の攻めを辛抱強く踏みこらえること |
| 粘る | ねばる | 劣勢の状態から腰の強さで持ちこたえ、逆転を狙う様子 |
| 土俵際 | どひょうぎわ | 土俵の外周ぎりぎりの位置。俵に足がかかった状態 |
| うっちゃり | うっちゃり | 土俵際で残り、相手を抱えたまま体をそらせて後ろへ投げ返す技 |
| いなす | いなす | 相手の突進をかわして横か後ろに流す動作。相手の力を利用する技術 |
| はず押し | はずおし | 相手の腋の下に手を入れ、上へ押し上げるように攻める形 |
| 勇み足 | いさみあし | 相手を追い詰めながら、勢いで自分の足が先に土俵の外へ出てしまうこと |
| 物言い | ものいい | 審判委員が判定に疑問を持った際に土俵に上がり協議すること。ビデオ判定が併用される |
| 勝ち越し | かちこし | 15日間の本場所で8勝以上を挙げること |
| 負け越し | まけこし | 15日間の本場所で8敗以上を喫すること |
| 不戦勝 | ふせんしょう | 対戦相手の休場などで取組不能となった場合に与えられる勝ち星 |
| 給金相撲 | きゅうきんずもう | 7勝7敗で迎える千秋楽の取組。勝ち越しか負け越しかが決まる重要な一番 |
| 金星 | きんぼし | 平幕(前頭)の力士が横綱を倒すこと。番付上の特別な評価が与えられる |
四つ身の型——右四つ・左四つの違い
四つ身とは互いに差し手と上手を取り合って組んだ体勢で、自分の右手を相手の腋に差し込んだ形を右四つといいます。
差した側の手が「下手(したて)」、相手の腕の外側から廻しを取る手が「上手(うわて)」です。どちらの手を差すかで得意な形が決まり、その組み合わせによって取組の展開も変わります。
| 呼び方 | 体勢 | 補足 |
|---|---|---|
| 右四つ | 右手を相手の腋に差して下手、左手が上手 | 右差しが得意な力士の形 |
| 左四つ | 左手を相手の腋に差して下手、右手が上手 | 左差しが得意な力士の形 |
| 相四つ | 両力士の得意な差し手が同じ | 正面から組み合う力相撲になりやすい |
| 喧嘩四つ | 両力士の得意な差し手が逆 | 差し手争いが長引きやすい |
| がっぷり四つ | 互いに深く組み合い、胸を合わせた状態 | 力比べの見どころになる |
相撲の礼儀作法と土俵入りの装い
一礼・力水・塩・手刀はいずれも土俵を清め、敬意を示す作法です。土俵入りでは化粧廻しを締めます。
相撲は古代から神事と深く結びついており、土俵上の作法にはそれぞれ意味があるとされています。
一礼(いちれい): 力士が花道から土俵に向かう際、また土俵を下りる際に行う一礼。土俵そのものへの敬意を示します。
力水(ちからみず): 直前の取組の勝ち力士から渡される清めの水。口をすすいで身を清める作法で、土俵に上がる前の重要な礼儀です。
塩(しお): 土俵の邪気を払うため、力士が取組前に土俵にまく清め塩。大量にまく力士ほど観客を沸かせることもあり、相撲観戦の楽しみのひとつです。
手刀(てがたな): 懸賞金を受け取る際に行う所作で、右・左・中の順に手刀を切ります。「神様にお供えする」という意味が込められています(日本相撲協会公式サイトより)。
弓取り式(ゆみとりしき): 千秋楽結びの取組の後に行われる儀式。弓を持った力士が土俵上で演技を行い、場所の締めくくりを飾ります。
化粧廻し(けしょうまわし)——前掛けのような廻しの名前
土俵入りで力士が締めている前掛けのような廻しは「化粧廻し」です。十両以上の関取だけが締めます。
前垂れの部分に金糸・銀糸で郷土の景色や龍虎などが刺繍され、長さは6〜7メートルにおよびます。もともとは取組で締める廻し(締込)から分かれたもので、刺繍糸が手指に絡むため土俵入り専用として独立し、天明年間(1781〜1789)頃には現在とほぼ同じ形が確立したとされています(日本相撲協会 相撲用語集より)。
横綱土俵入り——雲龍型と不知火型
横綱の土俵入りには雲龍型と不知火型があり、せり上がりで片手を広げるのが雲龍型、両手を広げるのが不知火型です。
雲龍型は綱の結び目の輪が一つで、せり上がりのときに右手を広げ、左手を脇腹に添えます。攻めと守りの両方を表すといわれます。不知火型は綱の輪が二つで、両手を左右に広げ、攻めの姿勢を表すといわれます。
いずれも江戸から明治期の横綱の名にちなむとされますが、名称の由来には諸説あり、呼び名が入れ替わって伝わった可能性も指摘されています。断定せず「そう伝えられている型」として受け取るのが確かです(日本相撲協会 相撲博物館「雲龍型と不知火型」展より)。
よくある質問(FAQ)
Q. 相撲などで相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえることを何といいますか?
A. 「残る(のこる)」といいます。辞書に相撲の語義が立っているのはこの語で、土俵際で踏みとどまり負けを免れている状態を指します。クイズで文字数が4文字なら「こたえる」、6文字なら「もちこたえる」が入ります。
Q. 相撲のしゃがんだ姿勢の名前は?
A. 蹲踞(そんきょ)と言います。つま先立ちで膝を左右に開いて腰を深く下ろし、上体をまっすぐに保った姿勢です。「相撲座り」とも呼ばれ、相手や土俵への敬意を表す基本姿勢です。
Q. 相撲で仕切り直前のしゃがんだ姿勢は何といいますか?
A. これも蹲踞です。仕切りに入る前、また塩をまく前など、取組の随所で同じ姿勢が用いられます。
Q. 力士が手を広げる動作の名前は?
A. 塵手水(ちりちょうず)と言います。蹲踞の姿勢で揉み手をして拍手を打ち、両手を広げて掌を返す一連の所作です。「手に武器を持たない」という潔白を示す意味があります。
Q. 相撲で足を踏みおろすポーズの名前は?
A. 四股(しこ)と言います。片足を高く上げて力強く地面を踏みおろす動作で、地中の邪気を払う神事に由来するとされます。足腰強化の基本稽古としても欠かせない動作です。
Q. 相撲の前掛けのような廻しの名前は?
A. 化粧廻し(けしょうまわし)です。十両以上の関取が土俵入りで締める前垂れつきの廻しで、長さは6〜7メートルあります。
Q. 仕切りと立ち合いの違いは?
A. 仕切りは取組開始前に両力士が構えをつくるまでの一連の動作全体を指します。立ち合いは、仕切りの状態から両力士が同時に立ち上がり、取組を開始する瞬間のことです。
Q. 左四つと右四つの違いは?
A. 差した手がどちらかで決まります。右手を相手の腋に差して下手にしているのが右四つ、左手を差しているのが左四つです。
Q. 相撲の基本動作は公式に何種類ありますか?
A. 日本相撲協会が示す「相撲基本動作」は十の型です。気鎮めの型・塵手水の型・四股の型・伸脚の型・仕切の型・攻めの型・防ぎの型・四つ身の型・反りの型・土俵入の型で、これに股割りと均整の型を加えた12種で相撲健康体操が構成されています。
まとめ
相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえることは「残る」、構え・ポーズは蹲踞から立ち合いまでの5つが基本です。
相撲などで相手の攻撃を辛抱強く持ちこたえることは「残る(のこる)」といい、クイズで文字数が指定される場合は「ねばる」「こたえる」「もちこたえる」も答えになります。辞書に相撲の語義が立っているのは「残る」だけで、「粘る」「こたえる」は一般語を相撲の場面に転用した言い方です。実況や解説では「よく残した」「土俵際で粘った」という短い言葉が使われます。
相撲の構え・ポーズの名前は、蹲踞(そんきょ)・塵手水(ちりちょうず)・四股(しこ)・仕切り(しきり)・立ち合い(たちあい)の5つが基本です。取組前はこの順に進み、その間に塩と力水で身と土俵を清めます。しゃがんだ姿勢が蹲踞、手を広げる所作が塵手水、足を踏みおろすポーズが四股、向かい合う構えが仕切り、同時に立ち上がる瞬間が立ち合いです。日本相撲協会が示す相撲基本動作は十の型で、これに股割りと均整の型を加えた12種が相撲健康体操です。
土俵際で残るかどうかは腰の低さと足の位置で決まり、残った末に投げ返す技が「うっちゃり」、持ちこたえる強さは「粘り腰」と呼ばれます。取組の用語では「いなす」「はず押し」「勇み足」「物言い」「金星」なども覚えておくと実況が聞き取りやすくなります。組み合った体勢は四つ身と呼ばれ、右四つ・左四つ・相四つ・喧嘩四つ・がっぷり四つと使い分けます。
土俵の作法では、一礼・力水・塩・手刀・弓取り式にそれぞれ意味があり、土俵入りで締める前掛けのような廻しが化粧廻し、横綱の土俵入りには雲龍型と不知火型の2つの型があります。
一般には「ポーズ」「構え」と呼ばれるこれらの動作は、相撲界では「所作」「型」と呼ばれ、土俵を清め相手に敬意を示すための作法として受け継がれてきました。名前と意味を知って土俵を見ると、勝ち負けの前に流れる静かな時間の意味が変わってきます。次に取組を見るとき、力士が腰を下ろす一瞬に目を向けてみてください。

