琴櫻将傑(ことざくら まさかつ)は、1997年11月19日生まれ、千葉県松戸市出身の大相撲力士です。佐渡ヶ嶽部屋所属で、最高位は東大関。第53代横綱・琴櫻を祖父に、元関脇・初代琴ノ若(現・13代佐渡ヶ嶽親方)を父に持つ三世代の相撲一家に生まれ、2024年11月場所で幕内初優勝を果たしました。身長189cm・体重179kgの体格を活かした右四つからの寄りを得意とし、横綱昇進候補として注目を集めています。
2026年5月場所(夏場所)は西大関として出場中。大の里・安青錦の両力士が初日から休場するなか、横綱昇進に向けた正念場の場所となっています。
この記事では、琴櫻将傑のプロフィールから三世代相撲一家の血脈、得意技の技術的な解説、直近の成績、主要ライバルとの対戦成績まで、具体的なデータと事実に基づいて整理します。
琴櫻将傑の基本プロフィール
琴櫻将傑は三世代の相撲一家に生まれ、祖父・父から右四つ・寄りの技術を継承した大関です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| しこ名 | 琴櫻 将傑(ことざくら まさかつ) |
| 本名 | 鎌谷 将且(かまたに まさかつ) |
| 生年月日 | 1997年(平成9年)11月19日 |
| 出身地 | 千葉県松戸市 |
| 身長/体重 | 189.0cm/179.0kg |
| 所属部屋 | 佐渡ヶ嶽部屋(二所ノ関一門) |
| 師匠 | 13代佐渡ヶ嶽親方(実父・元関脇初代琴ノ若) |
| 最高位 | 東大関 |
| 得意技 | 右四つ・寄り切り・押し出し・ぶちかまし |
| 初土俵 | 2016年1月場所(序ノ口優勝) |
なお、祖父のルーツは鳥取県倉吉市にあります。第53代横綱・琴櫻が倉吉市出身であり、同市には現在も「琴櫻記念館」が存在しています。
三世代相撲一家の血脈——祖父・横綱琴櫻から継ぐもの
第53代横綱・琴櫻(祖父)の功績と琴櫻記念館
第53代横綱・琴櫻(本名:鎌谷紀雄、鳥取県倉吉市出身)は、1973年に横綱昇進を果たした相撲史上の名横綱です。引退後は12代佐渡ヶ嶽親方として後進の指導にあたり、佐渡ヶ嶽部屋の礎を築きました。
鳥取県倉吉市にある「琴櫻記念館」(所在地:鳥取県倉吉市魚町2514-1、営業時間:9:00〜17:00・火曜定休)には、横綱時代の化粧廻し・賜杯のレプリカ・写真パネル・現役時代の映像が展示されています。琴櫻将傑が大関として活躍する現在は、孫に関する特設展示コーナーも加わり、三世代にわたる相撲一家の物語を体感できる場所となっています(編集部調べ)。
父・初代琴ノ若から受け継いだ佐渡ヶ嶽の型
父・元関脇初代琴ノ若(現・13代佐渡ヶ嶽親方)は、現役時代から右四つ・寄り相撲を主体とした正統派の力士でした。琴櫻将傑は実の父を師匠に持つという異例の師弟関係のもと、幼少期から佐渡ヶ嶽部屋の型を体に染み込ませてきました。
実家と部屋が同じ建物のため、同部屋で唯一の「実家暮らし」という環境で育ちました。2歳から相撲を始め、父・琴ノ若の現役最後の取組を8歳のときに家族と福岡国際センターで観戦。「次は自分だ」という思いを持つようになったと語っています(日本相撲協会公式サイトより)。
「右を差して寄る」という基本形は、祖父の横綱時代から父の関脇時代、そして現在の琴櫻将傑へと、三世代を通じて受け継がれている佐渡ヶ嶽部屋のDNAです。
直近の成績と番付推移
2026年5月場所(夏場所)は西大関として出場中です(編集部調べ)。
| 場所 | 番付 | 成績 | 主な決まり手 |
|---|---|---|---|
| 2026年5月(夏場所) | 西大関 | 出場中 | 横綱昇進を懸けた正念場の場所 |
| 2026年3月(春場所) | 東大関 | 10勝5敗 | 寄り切り・押し出し・はたき込み。14日目に豊昇龍を破る |
| 2026年1月(初場所) | 東大関 | 8勝7敗 | 寄り切り・押し出し |
| 2025年11月(九州場所) | 西大関 | 8勝7敗 | 寄り切り(3回)・上手投げ・内無双 |
2026年3月場所で10勝5敗と2桁勝利を記録し、横綱昇進に向けた足がかりを作りました。一方で初場所・九州場所はいずれも8勝7敗にとどまっており、安定した二桁勝利の積み重ねが次のステップへの課題となっています。
琴櫻の技術を解剖する——右四つ・ぶちかまし・寄りの連係
立ち合いの当たりと右差しの作り方
琴櫻の立ち合いは「ぶちかまし」と呼ばれる正面衝突型が基本です。両足を肩幅よりやや広めに開いて構え、頭部を相手の胸板へ真っ向からぶつける。当たりの瞬間に189cm・179kgの体重を前方へ乗せることで、相手の重心を後方に動かします。
当たった直後の手の動きが特徴的です。右手を素早く相手の脇下へ差し込み、右差しの体勢を優先的に作ります。左手は相手の上手まわしを取りに行き、右差し+左上手の体勢が完成すれば、あとは腰の角度を低く保ちながら相手の踏ん張りを殺す形で前進します。「右差し→左上手→寄り切り」という連係が最大の勝利パターンです。(編集部調べ)
2026年3月場所14日目・豊昇龍戦の詳細
2026年3月場所14日目、琴櫻(東大関)対豊昇龍(横綱)の一番は、琴櫻の技術が凝縮された取組として記憶に残ります。立ち合いからぶちかましで真っ向から当たり、豊昇龍が得意とする変化・投げを封じるために正面の体重移動を重視。即座に右差しを差し込み、豊昇龍が左上手を引きにきたタイミングで左を添えて体を密着させました。豊昇龍の抵抗を封じながら前へ出る寄り切りで勝利し、翌日の優勝争いにも影響を与えました。
ライバルとの対戦成績と戦術比較
以下は2026年3月場所終了時点の主要ライバルとの通算対戦成績です(日本相撲協会公式サイトより)。
| 対戦相手 | 琴櫻の勝利 | 相手の勝利 | 傾向 |
|---|---|---|---|
| 豊昇龍(横綱) | 9勝 | 16敗 | 豊昇龍が大きくリード。正面からの組み止めが有効な場面もある |
| 大の里(横綱) | 5勝 | 8敗 | 負け越し。速攻に対し組み手作りに苦労する展開が続く |
| 安青錦(大関) | 1勝 | 5敗 | 最大の苦手。組み止め前に後退させられる展開が多い |
vs 豊昇龍:通算9勝16敗
豊昇龍は投げ技・変化を持ち味とする横綱です。琴櫻はこの相手に対し、正面から組み止める戦術を一貫しており、2026年3月場所14日目に白星を挙げるなど、戦術が機能する場面もあります。ただし通算では9勝16敗と大きく負け越しており、豊昇龍の変化・引き技への対応が引き続きの課題です。
vs 大の里:通算5勝8敗
大の里は突き・押しを主体とした速攻型の横綱です。琴櫻は右差しを作る前に前進を許してしまうケースが多く、通算5勝8敗と負け越しています。組み手争いで先手を取られる展開が続いていますが、夏場所は大の里が全休のため対戦なしとなっています。(編集部調べ)
vs 安青錦:通算1勝5敗
安青錦には通算1勝5敗と最も苦戦しています。右差しを軸とする同系統の相撲スタイルながら、四つへの組み止め前に後退させられる場面が多く、改善が求められます。夏場所は安青錦がかど番・初日休場のため、直接対決は名古屋場所以降となります。(編集部調べ)
横綱昇進への条件と2026年夏場所の展望
横綱昇進の目安とされるのは「直近2場所で優勝または優勝同点以上の成績」です。2026年3月場所で10勝5敗と2桁勝利を記録したものの、優勝争いには直接絡みませんでした。
2026年5月場所(夏場所)は、大の里・安青錦の両力士が初日から休場するなか、豊昇龍・霧島とともに優勝争いの主軸として期待されています。横綱審議委員会は春場所での2桁勝利を評価しており、今場所での優勝またはそれに準じる成績(13勝以上)が昇進ラインに乗るための条件とみられています(編集部調べ)。
本人は「目指すのは優勝だけ。2ケタ勝っても満足していない」と語っており(2026年4月18日・地方巡業)、自己評価のハードルは高く設定されています。
X(旧Twitter)上では、大の里・安青錦不在の夏場所における琴櫻の仕上がりを「上々」と評する声が見られ、優勝争いへの参戦に期待するファンの投稿が多い傾向があります。
琴櫻記念館——鳥取・倉吉で祖父と孫の歴史に触れる
鳥取県倉吉市にある「琴櫻記念館」(倉吉市魚町2514-1、9:00〜17:00・火曜定休)は、第53代横綱・琴櫻ゆかりの資料を展示する施設です。横綱時代の化粧廻し・賜杯のレプリカ・写真パネルが揃い、横綱時代の土俵入りの迫力を感じられる構成になっています。
琴櫻将傑が大関として活躍する現在は、孫に関する特設展示コーナーも加わり、三世代の相撲一家の物語を一度に体感できる場所となっています(編集部調べ)。倉吉市は相撲ファンの聖地巡礼スポットとしても機能しており、本場所前後に訪問者が増える傾向があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 琴櫻の祖父は誰ですか?
母方の祖父が第53代横綱・琴櫻(鎌谷紀雄)です。鳥取県倉吉市出身の名横綱で、1973年に横綱昇進。引退後は12代佐渡ヶ嶽親方として後進を指導しました。現在も鳥取県倉吉市に琴櫻記念館が存在し、関連資料が展示されています。
Q. 琴櫻の師匠は誰ですか?
実父である13代佐渡ヶ嶽親方(元関脇・初代琴ノ若)が師匠です。父子で師弟関係を結ぶ異例の形で、佐渡ヶ嶽部屋の伝統技術を直接継承しています。
Q. 琴櫻の得意技は何ですか?
右四つからの寄り切りが基本形です。立ち合いのぶちかましで正面から当たり、右を差して相手の腰を浮かせて前進します。押し出しも多く、組まずに押し切るケースもあります。
Q. 琴櫻はいつ初優勝しましたか?
2024年11月場所(九州場所)で幕内初優勝を達成しました。東大関として14勝1敗で場所を制し、祖父・横綱琴櫻の名を継いで初タイトルを獲得しました。
Q. 琴櫻の横綱昇進の可能性は?
2026年3月場所で10勝5敗と2桁勝利を記録し、昇進への足がかりを作りました。2026年5月場所(夏場所)での優勝またはそれに準じる成績(13勝以上)が昇進ラインの目安とされており、今場所が大きな分岐点となります(編集部調べ)。
Q. 琴櫻記念館はどこにありますか?
鳥取県倉吉市魚町2514-1にあります。営業時間は9:00〜17:00(火曜定休)。祖父・第53代横綱琴櫻に関する資料を中心に展示し、現・琴櫻将傑に関する特設コーナーも設けられています(編集部調べ)。
Q. 琴櫻の弱点・課題は何ですか?
速攻型の相撲を得意とする力士との相性に課題があります。安青錦に通算1勝5敗、豊昇龍に9勝16敗と負け越しており、組み手を作る前に後退させられる展開の改善が求められます(編集部調べ)。
まとめ
琴櫻将傑は189cm・179kgの体格と三世代に受け継がれた右四つの技術を武器に、大関として横綱昇進を目指す力士です。2024年11月場所の初優勝以降、安定した二桁勝利への積み重ねが課題となっていますが、2026年3月場所では春場所14日目に横綱・豊昇龍を破るなど、着実な成長を見せています。大の里・安青錦が休場するなかで迎えた2026年5月場所(夏場所)での成績が、横綱昇進への大きな分岐点となります。
